
今回はこんな疑問にお答えしていきます!
・アウティングの意味
・アウティングの具体例
LGBTの問題としてニュースでも取り上げられることがある「アウティング」という行為、皆さんご存知ですか?
この記事では、アウティングの意味や具体例について説明しています。
アウティングはLGBTの約25%が経験したことがあるという結果もあり、いつ自分に起こってもおかしくないことです。
LGBT当事者の方は是非参考にしてみてください!

【私が書いています!】
・29歳フェムのレズビアン
・カミングアウトは信頼している人のみ
・現在彼女と同棲中
LGBTに対するアウティングとは?

最初に、アウティングという意味について以下にまとめます。
アウティングという行為が公に知られるようになった事件として、一橋大学アウティング事件があります。
学生Aはこの暴露から心身に変調をきたすようになり、結果パニック発作によって大学構内のタワーから転落死してしまいます。
詳しい事件内容について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
アウティングは違法行為である
恋愛・性愛対象や心の性は、どのような形であっても個人のプライバシー権の問題として保護されなければなりません。
したがって、勝手に、本人が秘密にしてきた恋愛・性愛対象や心の性をばらすことは、プライバシー権の侵害として、民事上の不法行為にあたります。
また、アウティングの態様によっては、名誉毀損罪や脅迫罪といった犯罪行為にあたる場合もあります。
性的少数者の25%がアウティングをされた経験あり
LGBT当事者1万人を対象とした調査では、約25%がアウティングをされた経験があるという結果が出ています。
セクシュアリティ別に見ると、トランスジェンダー男性が53.6%と最もアウティングされた割合が高くなっています。
次いで、トランスジェンダー女性が46.3%、レズビアンが34.9%、ゲイが25.5%となっていました。
LGBTに対するアウティングの具体例
では、アウティングには実際どのようなものがあるのか、具体例を7つ出して説明していきます。
友人間でのアウティング

本人の許可なしに周囲にセクシュアリティを公表した場合、これは完全にアウティング行為です。
信頼している人にばらされるというのは、精神的にかなり辛いものがありますよね。
トランスジェンダーであることを少数の人にしか伝えていないにも関わらず、許可なしに周囲に言いふらされた。

アウティングされた割合は、トランスジェンダーの男性/女性が特に多い調査結果となっています。
そうなると、表向きに公表していないトランスジェンダーの方は、かなり多くいるのではないかと考えられます。

セクシュアリティをネタにされ、それがいじめに繋がってしまっている状態もアウティング行為となります。
いじめは、心理的または物理的な影響を受けている当事者が、心身的な苦痛を感じていることと定義されています。
会社でのアウティング

職場の上司にカミングアウトし、それが周囲にばらされることは完全にアウティング行為で、あってはならないことです。
ここでのポイントは、上司にだけカミングアウトしているという点です。
これが職場全体に周知させる意図でカミングアウトした場合は、上司が他職員にあなたのことを伝えても、アウティング行為にはなりません。


例えば職場やサークルの飲み会で、セクシュアリティについて執拗に質問され渋々カミングアウトをするとします。
それが知らない間に周囲にばらされている状態は、アウティング行為となります。
アウティングは、自分の意図しない/知らないところでセクシュアリティがばらされたかどうかが、大きなポイントとなります。
LGBT間でのアウティング

元恋人が腹いせに、あなたのセクシュアリティをばらしてしまう行為もアウティングです。
SNSという不特定多数の人にセクシュアリティがばれることは、現代においてかなりの精神的苦痛であるといえます。


友達や同僚の中にLGBTの人がいて、お互いにカミングアウトし合っているという人もいますよね。
そのような状況で「同じ仲間だ!」と嬉しくなり、第三者にもそのことをばらしてしまうと、それはアウティング行為となります。
どの範囲の人までカミングアウトしているのか確認し合うことは、自分を守るためにとても重要です。

アウティングに悩んだら弁護士への相談もできる
職場や学校でアウティングをされると、精神的に追い詰められることが少なくありません。
自分の意図していないことが起こってしまうのですから、無理もないですよね。
自分の精神状態が耐えられなくなる程悩んでしまう時は、専門性の高い弁護士に相談した方が良いです。
弁護士に頼ることで、以下のようなサポートを受けることができます。
・謝罪の要求
・再発防止の対策
・警察への被害相談
・被害届や告訴状の提出
・今後の禁止事項に関する合意書締結
まとめ
今回は、LGBTにおけるアウティングの意味や具体例について説明をしました。
アウティングは友人間、職場間、LGBT間など様々な環境で起こることが理解できたと思います。
アウティングは、罪悪感なく行われやすいことが最も難しい問題です。
まずは私たちLGBT当事者がアウティングをしないよう、日頃から心がけていきたいですね。
この記事が参考になれば嬉しいです。
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